まくらのキタムラ

まくらのキタムラ ブランド紹介


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「気持ちよく眠れた翌朝、元気な「おはよう!」という挨拶が、飛び交う世の中にしていきたい。」
初代北村貞吉が大正12年(1923年)に名古屋市中区長者町にて綿布商「北村商店」として創業。経営の理念を「信用第一」として、常にお客様の立場に立った商売を考え営業
日本の枕を、世界のMAKURAに、そして、世界中に「元気な“おはよう“を創る」ために、日々精進を続けています。




まくらのキタムラ取材記


みなさん、寝るときに使う「枕」といえば、どんな形を思い浮かべますか? おそらく、一般的な四角い形を想像された方が多いと思います。

でも、ちょっと考えてみてください。枕って、なぜ『四角い』のでしょうか?

長年この問いに真正面から向き合ってきたのが、愛知県北名古屋市にある枕専門の老舗メーカー「まくらのキタムラ」さんです。
まくらのキタムラ
日本人の睡眠習慣を研究して、そら豆型の枕「ジムナストプラス」を開発しました。
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120以上の試作を重ねて生み出した、優しい丸みのある形。
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人が寝ているときの、”弧を描くような寝返り”に着目して作られています。
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今回お話をお伺いしたのは、4代目社長の北村圭介さん(中央)と事業本部本部長の大羽正隆さん(右)、工場長さん(左)です。

ジムナストプラス誕生の裏話から、長い歴史を持つ会社の変遷、日本と海外の枕文化の違いまで、いろいろ教えていただきました。

毎日当たり前に使う枕だからこそ、なかなか疑問を感じにくいもの。この取材記を通して作り手さんの想いに触れ、みなさんが枕について考えるきっかけになれば嬉しいです。


激動の時代を経て、もうすぐ100年
「まくらのキタムラ」は、4代目社長・圭介さんの曽祖父にあたる、初代社長の貞吉さんが、生地の問屋である綿布商(めんぷしょう)として、大正12年(1923年)に開業したのがはじまり。もうすぐ創業100年を迎える、歴史ある企業です。

「100年の歴史があるとは言っても、ほかの会社さんみたいにキレイにやってきた感じじゃないんですよ」と笑って話してくれた圭介さん。

「戦中・戦後なんて、全然美しい話じゃありません。曽祖父と祖父の2人が車に乗って、繊維の産地である三河まで生地を買い付けに行くんですよ。でも、A品は当然高くて買えない。そこでB 品・C品を大量に買ってきて、名古屋の闇市で売る、みたいな。本当に食うや食わずの感じですね」
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そんな混乱の時代を乗り越えて日本経済が徐々に良くなってきた頃、会社にとって最初の転機が訪れます。
「今まで生地で納めていたのを、製品で納めてほしいと言われるようになったんです。扱っていた生地が寝装品に使われやすい生地だったので、2代目の祖父が工場を建てて、そこから寝装品をメインとした製造業に入っていきました 」と圭介さん。


枕を専門にした、自社ブランド誕生へ
その後、布団カバーや枕カバーといった寝装品を製造していましたが、圭介さんのお父さんにあたる3代目の時代から、枕専業にシフトしていきます。この時、寝装品の中でも「枕」に絞ったのは、どういう理由があるのでしょうか。

「別に布団カバーでも良かったんですけど、デザインの好みもサイズのバリエーションも多いから、とてもじゃないけどさばききれない。その点、枕は創意工夫でなんとかできるし、小ロットでまわせるっていうのもメリットとして高かった。ちょうどバブルがはじけて眠れない人たちが世の中にたくさん溢れていた時代だったし、ここで勝負していこう、と」
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最初から、まっすぐ、美しく進んできた道ではない。時代にあわせてジグザグと曲がりながら、それでも下請けとして長年モノ作りを続けてきた。そんな歴史があるからこそ、「まくらのキタムラ」独自の技術が磨かれ、素材の知識も蓄積されていったのです。
ある意味では、下請けとしてノウハウや情報を集約できたことで、自社ブランドを生み出す力が培われたと言えるでしょう。


誰も知らない、買ってくれない
しかし、当時は下請けが「物を作って売る」こと自体、まだまだ難しい時代。業界周辺でもそんな空気感はなかったそうです。
「まず取引先に怒られるっていうのが第一にあるし、どうやって売るのかっていう問題もある。信用がないので、いきなり百貨店が買ってくれるわけでもないし。全然売れないですよね。誰も知らないし、買ってくれない」
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そんな中、一筋の光明が差し込みます。
「運がいいことに、ちょうどインターネットが流行り始めたタイミングだったんですよ。ヤフーとか楽天市場が台頭してきて、インターネットで物を買うということをみんながやり始めた。そこでちょっと勝負しようと、ホームページや販促物なんかを頑張って作りました。親父はそういうのまったくできないので、僕が入ってやりましたね」


三男の圭介さんが4代目に
圭介さんは現在4代目社長を務めていますが、会社に入ったきっかけはなんだったのでしょうか。
「別に、特別高い志があったというわけでもないですし、先代に対する恩とかそういうのも、正直、後付けみたいなところで」と笑う圭介さん。
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「大学を出てから、就職活動をやりたくなくて。自分の家が自営業をやっていて3代続いているっていうのは知ってたし、兄貴2人が継がないっていう意思を見せていたのもあって、自分がやってみようかなと。正直なところ、親父は会社を閉めようとしていたらしいんですけど。まぁ業績が悪いとはいえ、それなりの生活はできていたので、ぶっちゃけラクしたかったんです(笑)。でも入ったら、泥船状態でしたね(笑)」

歴史のある会社だと、一般的に長男が後を継いでいくものなのかなと思ったんですけど、そういうのはなかったんですね。
「うちの親父がそのタイプで、やりたいこともやらせてもらえずに会社を継いだ感じで。どうもそれがコンプレックスだったようで、長男だから無理やりっていうのはなかったです。親父は会社の経営から離れて、今は運送屋でアルバイトをやっています。菅原分太さんが大好きで、トラックに乗りたかったらしいです(笑)好きなことを仕事にして、今は本当に毎日楽しそうですよ」


これからの、モノ作りのスタンス
「今の親父を見ていると、これからの世の中、こうじゃないかなという感じがしています」と圭介さん。
「これからの世の中の人達って、売上至上主義じゃないと思うんですよ。世の中には物が溢れているし、私の気持ち的にもそうなんですけど、もう頑張るのしんどいなっていうか。『頑張る』のベクトルを、もうちょっと変えていきたいなと思いますね」
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「僕らの強みって、物を作れることなんですけど。でも、僕らが『物を作って売ろう』とするスタンスが、もう前時代的になりつつあるというか。『世にないものを作り出そう』というよりは、『こういうものがほしい』と思ってる人を探して、必要とされる物を作って、必要とする人に喜んでもらう。そういうスタンスがもっともだなと思いますね」

そう考えた圭介さんは、本業とは別に、様々な取り組みを行ってきました。そのひとつが、NPO法人の「メイド・イン・ジャパン・プロジェクト」です。現在は次の方に譲りましたが、4年間にわたり代表として携わってきました。
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「我々のように、物を作れるんだけど何を作ったらいいか分からない、どう売ったらいいか分からない、みたいな人たちが集まって。そこにクリエイターの人とか、実際に物を売っている人たちが加わって、フランクに同じ目線で悩みを話したり、現状のトレンドを聞いたり。そういうことをするコミュニティです。そのNPOの活動がすごく勉強になったし、いろんな方々とのネットワークができましたね」


未来を見据えた、新しい取り組み
現在「まくらのキタムラ」では、障害者雇用という新しい取り組みを始めています。
「大量生産は海外におまかせして、僕らはモノ作りの『作り方』っていうのを、もう少し突き詰めてトライしていきたいなと思っています」と語ってくれた圭介さん。
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「結局、縫製業って労働集約型なんですよ。人がやることに意義がある、人がやる仕事なんです。なので、コロナで障害者施設の仕事がどんどんなくなっているっていうのを知ったとき、たまたま縁があったんでお願いしてみました」

縫製の仕事は、基本的に同じことの繰り返し。途中で飽きたり気が散ったりしやすいのですが、障害のある人たちはものすごい集中力があって、中には黙々と縫い続ける方もいたそうです。
「障害の有無というより、向き不向きでいうと向いてる人が多い。僕らは『金の卵』だと思っています。そういう人たちが見つかれば、どんどん自分のところで働いてもらうっていうのを、ビジネスモデルとしてやっていきたいですね」


ジムナストプラスが、四角くない理由
ここからは、主力商品の「ジムナストプラス」についてお伺いしていきます。一般的に枕と言えば、四角い形だと思うのですが…?
「実は、四角い枕って、作り手側の生地の『取り都合が良い』サイズなんですよ。つまり、枕を作るとき生地に損がでないよう考えられたサイズで、使用感から生まれたわけじゃないんです」と教えてくれたのは大羽さん。
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「四角い枕で想像してもらったら分かるんですけど、上の方とか、頭が乗ったことないと思うんですよね。ジムナスト独自のあの形は、『頭が実際使っている部分』がどういうところか考えて生まれた形なんです」

頭が乗らない、上の部分は切り落とす。
寝返りのとき斜めに動く、頭の軌道に合わせる。
枕から落ちないよう、両サイドにボリュームをつける。
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こうしてできたのが、そら豆型の枕「ジムナストプラス」。日本人の睡眠について徹底的に考え抜いてきた「まくらのキタムラ」がたどり着いた、究極の形です。


職人が手掛ける、ジムナストプラスの制作現場へ
では、実際にジムナストプラスを制作する現場の方にお邪魔してみましょう。
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ここは生地置き場。本体を作る生地や枕カバー用の生地がずらりと並んでいます。
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こちらの機械を使って生地をどんどん重ねていき、裁断の準備をします。
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さまざまな枕の型紙。生地の上にこの型紙を重ねて、裁断機で切っていきます。
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メインで使っている裁断機。
「大きい企業さんの場合は自動裁断機でやるんでしょうけど、うちは完全に手仕事でやっています」
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こちらが裁断後の生地です。次はこの生地を縫製していきます。
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縫製を担当している職人さんのひとりにお話をお伺いしました。圭介さんのお父さんが3代目社長だった時代を知る、ベテランの職人さんです。
「ここでお世話になって48年くらいかな。地元は東京だけど、縁があってここにたどり着いた。ずっと野球バカだったもんで、スタミナとやる気だけはあったんだよ。人生わかんないよね(笑)」
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陽気に話してくれた職人さんも、ミシンを前にすると真剣なまなざしに。素材の生地感にあわせて繊細な力加減で布を送りながら、あっという間に縫いあげていきます。これぞ、職人技ですね。

ここからは中材を詰める現場をご紹介します。案内してくれたのは工場長さんです。 まくらのキタムラ
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これは、中材のグラム数などを設定すると、その重さの分だけ計量してくれる機械。
「この機械の良いところは、計量がものすごく正確なところです。0.1 gまで誤差が出ないんですよ」と工場長さん。
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「ジムナストコロン」という商品は中材をお手玉のようにまとめているため、先ほどの計量器を使いながらひとつひとつ丁寧に作っていきます。
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こちらは、もっと量が多いものを計量するときに使う機械です。2階に大きなバケットがあり、そこに繋がったパイプから中材が出てくるので、足のペダルで量を調整しながら計量します。
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計量した中材を、手作りのろうとを使って入れていきます。計量は機械を使いますが、詰めるのは完全に手作業です。

こうして中材を詰めた後は、検針や見た目のチェックを行い、パッケージングして出荷という流れになります。
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ジムナストプラスは、頭部の位置や動き方に合わせて6つの部屋に分かれており、4種類の中材を使います。
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それぞれの部屋にファスナーが付いているので、中材の量を自分で調整することも可能です。
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こちらは代表的な中材のひとつ、「ミニコルマビーズ」。頭を点で支える球体のビーズです。通気性が良く蒸れにくいのが特徴。
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柔らかくてほどよい弾力がある「エラストマーパイプ」。クッション性があるので、首に当たる部分に使用します。
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こちらは、備長炭を配合した「ジムナストチャコ」という商品専用の中材。なんと素材のひとつひとつに特殊な糸を通し、数珠のようにつなげています。
「こうすることで、頭を支える力が出てくるんです。バラバラの素材のところに頭を乗せると素材は広がってしまいます。でも素材が繋がっていると力が分散しないので、頭を乗せてもしっかり支えられるんです」

でもこれ、作るのにものすごく手間がかかりそうですね…。
「詳細は企業秘密なんですが、本当に手間をかけて作っています。商品単価も当然高いんですけど、僕らのビジョンであったり、自己紹介代わりになる商品です。『こういうことをやるメーカーです』っていう。大企業さんや海外では絶対やらないですからね(笑)」

社内でも、試作の段階から「本当にやるの?」という驚きの声があがったそう。しかし、手間を惜しまず、手間を恐れず、本当に心地よい眠りを追求することが「まくらのキタムラ」の強みでもあります。


海外展開を阻む、睡眠文化の違い
「まくらのキタムラ」は、4~5年前から海外展開にも力を入れてきました。
「流通経路を増やしたいというのも、もちろんあるんですけど。枕という商材を海外に持って行きたい、海外の人にも使ってほしいという気持ちが強くあったんです」と圭介さん。
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ところが、海外と日本の間にある、睡眠文化の大きな違いが思わぬ壁となります。
欧米の人達は、ベッドルームにベッドが家具として置いてあり、ベッドの上で朝食を食べたり、本を読んだり、テレビを見たりして過ごすことが多い生活スタイルです。枕をクッションのように背あてに使うことも多いため、大きく、柔らかいものが求められます。
「ソファーの上に置くものがクッションであって、そのクッションがベッドルームに行くとピローという名前に変わる。どこに置くかで名前が変わるだけで、基本的には同じものなんです」

一方、日本では家のサイズが小さく、敷布団の生活スタイルが主流でした。寝る時に押入れから布団を出して敷き、枕をセットして寝る。起きたら畳んで片付ける。日本の枕は、完全に「睡眠」という目的に特化したもの。この認識が、 海外との大きな違いです。

「欧米の枕は柔らかいものとして発展したので、機能性枕の良さが受け入れられにくいですね。啓蒙をしていくけど、なかなか伝わらない。ベッドに置いた時に機能性枕は小さくて見栄えが悪いとか、貧相だとか、そういう見方をされます」
まくらのキタムラ
機能性枕というものが海外でそれほど広がってないので販売の余地はありますが、受け入れられるまでに時間と労力がかかりそうです。
「コロナのこともあったんで、今は海外展開を静観していて。今後、どうやって海外の人達に伝えるか考えていこうと思います」

大量生産とは一線を画す日本製ならではの価値と、丁寧な手仕事をしっかり伝えれば、その魅力はきっと伝わるはず。「まくらのキタムラ」の挑戦は、まだまだ続きます。

長時間にわたる取材にお付き合いいただき、ありがとうございました。










まくらのキタムラの商品一覧


まくらのキタムラ ジムナストプラス

ジムナストプラス
  





まくらのキタムラ ジムナストプラス ベーシックカバー コットンスムースカバー

ジムナストプラス ベーシックカバー
コットンスムースカバー





まくらのキタムラ ジムナストプラス ベーシックカバー 厚手パイルカバー

ジムナストプラス ベーシックカバー
厚手パイルカバー












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