それぞれの " ものがたり "

「季節の手ぬぐいのタペストリー」


私と弟が独立してから

私の母は季節の飾り付けに消極的になった


気づいたきっかけは今年のクリスマスのツリーがなかったこと


玄関でお土産を渡しながらすぐに気がついて、

こんなの寂しい!と母に訴えたら

準備も一人で飾ってもお父さんは無反応で

片付けても気が付かないなんてやりがいがないのよ、と母は答えた


確かにそれはその通りで、私も弟も立て続けに結婚はしたものの

まだ子どもが産まれる気配はどちらもなくて

車で日帰り往復できる距離なのに

仕事を理由に実家にはほとんど顔を出さない


実家と言っても、今両親が住む場所は

去年二人住まい用にと住み替えた、前よりも小ぶりなマンションだから

実家感は全然ないけれど


まだ私たちが小さい頃は

春にはお雛様達がふたり並んだ雛飾りを玄関に並べて、

5月には窓から聞こえる鯉のぼりの吹き流しが出すカラカラという音を聞きながら眠っていた


笹飾りやお月見も、アルバムに残っているだけで、近頃の記憶はほとんどないし

年末年始に玄関にある鏡餅だけが唯一の、今なお残る季節感ある飾りつけかもしれない

ちなみに鏡餅は、後で食べられるから好きなんだとは母の弁である


その日夫と晩酌しながら話した

子どもが大きくなったら季節のイベントって卒業でいいのかな

うちも同じじゃない?夫婦二人だけの住まいで、

お正月飾りやクリスマスツリーもやってないね

やってみたいのにやらない理由は、そういう飾りのオフシーズンの、収納場所がないから


スマホの画面を私に向けて、夫が言った

あ、そしたらこれ飾るのはどう?


画面に並ぶのはタペストリーのように飾られた手拭い

鮮やかな染色の柄は十二支デザインや雛祭り、ハロウィンもあって

専用の額縁で飾ると、手拭いは色鮮やかな絵画のようになる

手拭いってアートになるんだ!と、感動に近い再発見をして、

早速額縁と手拭いを、あれもいいこれもいいと購入した


手軽に使えるマグネット式のタペストリーも買ったから

お母さんにどれが欲しいか聞いてみよう

私の家にも、両親の家にも同じように飾れたらそれってすごくいいかも

昔の母もきっとこんな気持ちだったんだろう

両親が喜ぶ姿を想像して、届く前から顔が緩んだ


ものがたり  手ぬぐい ケネマ kenema 日本いいもの屋










ものがたりに登場する商品



マグネット式 手ぬぐい用タペストリー棒




手ぬぐい額




注染の手ぬぐい | 十二支巡り




注染の手ぬぐい | 節分鬼退治




注染の手ぬぐい | お花見猫




注染の手ぬぐい | ひな祭り / 春雛




注染の手ぬぐい | 端午の節句 / 尚武飾り




注染の手ぬぐい | 七夕 / 星祭の夜




注染の手ぬぐい | 向日葵の丘




注染の手ぬぐい | 打上花火




注染の手ぬぐい | 銀杏の絨毯




注染の手ぬぐい | 十五夜 / 中秋の名月




注染の手ぬぐい | ハロウィンタワー




注染の手ぬぐい | クリスマス/オーナメントツリー











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