商品特集

100年守り継がれる、日本のハリケーンランプ

Winged Wheel ハリケーンランプ

大阪府八尾市に拠点を構える「Winged Wheel」は、日本製ランプを手がける国内唯一のメーカーです。
職人の丁寧な手仕事によって生み出される多彩なランプは、灯りとしての役割だけにとどまらず、ランプの生み出す炎そのものでも私たちを魅了してくれます。
なかでも今回は、一時は5年待ちになったほどの希少な「ハリケーンランプ」に焦点を当ててご紹介したいと思います。

Winged Wheel ハリケーンランプ



嵐にも負けない、「ハリケーンランプ」

ハリケーンランプとは、その名の通り、嵐の中でも消えないと言われる「タフさ」が特徴のランプです。

Winged Wheel ハリケーンランプ

計算された位置にある空気穴が、適切な空気の流れを作り炎を安定させ、ホヤと呼ばれる筒状のガラスが炎を守る。

昔は戦場や航海の際などに活用されたハリケーンランプですが、現在はアウトドアでの利用やランプそのものを楽しむために購入する方も多いといいます。

Winged Wheel ハリケーンランプ



「Winged Wheel」にしか作れないランプ

今では日本で唯一のランプメーカーとなった「Winged Wheel」ですがその歴史は古く、前身である「別所ランプ製作所」の創業は大正13年です。

Winged Wheel ハリケーンランプ

創業初期から手がけていたというハリケーンランプは、ホーロー職人だった初代の別所留吉さんが、10年もの歳月をかけて完成させたものだそうです。
5代目となる別所由加さんにお話をうかがいました。

「うちの初代は、“ランプの形も火も、全部美しくないといけない”っていうこだわりがすごくあった人みたいで。それは守り繋いでいかないといけない。それが、うちのハリケーンランプの最大の魅力じゃないかなって思ってます。」

Winged Wheel ハリケーンランプ

ランプ自体の形状にこだわるだけではなく、安全性や炎の燃え方にいたるまでにも重きを置いて、時間をかけてベストなものを作られたのだといいます。

「デザイン的な意味も含めて、この形が一番美しく燃焼する形と言われているんです。上下の穴の数とかも完璧に決められているんですよね。これは絶対に触ったらあかん(変えたらだめだ)と言われています。」

昭和初期には、国内のみならず海外にもその販路を広げていた別所ランプ製作所のハリケーンランプは、その形から「帝ランプ」と呼ばれていたと言います。

Winged Wheel ハリケーンランプ

「#500ハリケーンランプって弊社で呼んでいるこの形なんですけど、これが世界に出ていた時に帝国の“帝”という字に形が似てるということから“帝(みかど)ランプ”と呼ばれていたんです。世界にはユニークな形のもあるんですけど、うちのはめちゃくちゃ関西弁で言うと、シュッとしてるんです。」

そう笑いながら教えてくださった別所さんからは、製品に対する自信と愛情がにじみ出ているように感じました。
日本で初めて完成されたハリケーンランプは時代を越え、その形を変えることなく、現在まで受け継がれています。



日本で唯一の「ランプ屋」

国内外にその販路を拡大し、成長を続けていたハリケーンランプ制作ですが、昭和の中ごろから少しずつ変化の波が訪れます。

Winged Wheel ハリケーンランプ

「当時はまだ大阪にも、バーナーとかランプの口金を作ってる会社さんとかが何社かあったんですよ。でも、どんどん潰れていってしまって。」

電気や照明器具の普及により、直火を使った炎の照明の需要が少しずつ減っていく中、製造者側にもその流れはやってきます。

「事業を閉じられる工場の社長さんが、『お前のとこはハリケーンランプがあるから生き残れるやろう』って言って、うちに金型を託してやめていかれたんですよ。」

その時に託された型をきっかけに、別所さんのところでもバーナーを制作するようになったと言います。

「ハリケーンランプがあるから生き残れる」と言われるほどに、ハリケーンランプを製造するのは容易ではないのです。

「これは誰も手を出されへんと思います。こんな手間のかかる仕事。」

ガラス以外の全ての部品を自社で製造するので、工場のなかは部品を作るのに欠かせない金型で埋め尽くされています。

Winged Wheel ハリケーンランプ

ひとつの部品を作るのに、何工程もの作業が必要となり、一工程ごとに異なる金型を使用するといいます。



一度は消えかけた、ランプの灯り

長年ランプ製造を続けてきた別所ランプ製作所ですが、様々な要因から、三代目の時代に会社が倒産することとなります。
当時のことを別所さんが教えてくださいました。

Winged Wheel ハリケーンランプ

「私が小学校6年生の時やったんですけど、母は私を子供扱いしないでちゃんと説明してくれたんですよ。家も差し押さえられて、半分夜逃げみたいな状態になって。でも母がきっちり説明してくれたから、すごい納得したんですよね。」

隠さずに説明をしてくれたお母さまのおかげで、厳しい状況に置かれながらもそのこと自体には納得していたとおっしゃる別所さん。
ですが一方で、その時の気持ちが“怒り”にも似た強いパワーとして、胸の内でずっと燃え続けていて、それが自分の原動力になってもいるのかもしれないと話してくださいました。

「小学生ながら母の背中をずっと見てきて、たぶん自分の中でもいろんな想いがあったんやと思うんです。やっぱり諦めきれなかったんやと思います。ランプっていうものを。」

Winged Wheel ハリケーンランプ

4代目であるお母さまにも少しお話を伺うことが出来ました。

「この子が一人前になって生きていけるようになるまで、何とか育てていかないといけないから、とにかくできることをやろうと思って。」

「それと、ランプはちっちゃい時からずっと一緒に育ったので、どっかにはできたら…という気持ちもあったんですけど、この子に継がせようなんて、全く考えてなかったんです。」

別所さん自身も当時は音楽を学ぶために芸術大学に通っていたそうで、ランプ作りの道に進むことを想定してはいなかったと言います。
けれど、別所さんが大学2年生の時に転機が訪れます。

「長年努めてくださってた優秀な職人さんが、突然亡くなってしまったんです。その方がランプの組み立てをひとりで担っていたので、組み立てられる人が誰もいなくなってしまったんです。」

Winged Wheel ハリケーンランプ

作業内容などは全て、職人さん自身の頭と体の中。
引継ぎに使えるようなマニュアルなどといったものは、存在していませんでした。

「『もうあかんかもしれん…』って、弱音を一切吐かなかった母が初めて言ったんですよ。だから『私がやるから』って言ったんです。」

当時別所さんは大学2年生でしたが、すぐにでも大学を辞めて入社する覚悟だったと言います。
けれどお母さまをはじめ、周囲は反対。
せめて卒業はしたほうがいいとの説得から、一度は休学の道を選びますが、ほどなくして大学を辞め、ランプ作りの道へ進むこととなりました。



唯一無二であるからこその試練

「私が会社に入るときに、母から『あんたは、一から全部できなあかんねんで。覚悟しなさいよ。』って言われてるので。」

引継ぎのための資料などない中で、当時の工場長に作業を習いながら、一からランプ作りを学び始めたという別所さん。

Winged Wheel ハリケーンランプ

「必死やったんで、聞きまくりました。でも出来るようになった今になって思うと、理屈じゃない部分がやっぱりあるんですよ。」

「このボタンを押せばこうなる、数字が分かればその通りにやればこうなるって思ってたけど、大きな勘違いでした。金型であっても、機械であっても、理屈じゃない部分に一番大事なものが宿ってる。」

工程数の多い複雑で繊細なランプ作りを、理屈だけでは語れないとおっしゃる別所さん。

「会社に入った時からブレずに心に留めているのは、絶対に日本製のランプを未来に残すこと。それが一番の目標というか、目的なんです。」

別所さんで終わりではなく、次世代にも日本のランプ作りを受け継いでいってほしい。
そんな思いから、以前はなかった「製造の記録」をお母様とともに細かく残すなど、変革にも取り組んでいます。

Winged Wheel ハリケーンランプ

「変えるべき所は、変えていかないと。ただ、少しでも変わるとうまくいかない部分が沢山あるんで、そこは金型屋さんと密にやり取りをして時間をかけてやっていかないといけないと思ってます。」

繊細なランプ作りにおいて、金型や機械が少しでも変化することは、とても重大な問題を引き起こす可能性をはらんでいます。
出来上がった部品を組み立てる際に不具合に気が付いても、それでは成り立ちません。
そういった理由もあり、昔から使っている機械が今も現役で稼働しているのだといいます。

Winged Wheel ハリケーンランプ

「おじいちゃんおばあちゃんです。私よりも年配の機械しかいないんで、もう修理が非常に難しい状態なんですよね。」

先代や先々代の時代から、改良を加えながら使い続けてきているという機械たち。
使いやすいように、当時の優秀な職人さん達が金型も機械も自社で作っていたといいます。

「そこまでオリジナルのものを作ってしまうと、 誰も分からないじゃないですか。だから、電気の回線に強い職人さんを呼んできて一緒に修理したり、近所の社長とかがやったろうって言って来てくれるんです。」

昨年「巻締め」という工程を担う機械が故障してしまった際には、同じ八尾で会社をしている社長さんが尽力して下さり、1年がかりで修理をしたと教えてくださいました。

Winged Wheel ハリケーンランプ

「私だけの力じゃなくって、 周りの社長さんとか、『やったろう!』って言って気持ちで来てくれてはる方がすごく多くて。その方々と一緒に一から解体して、分かったことを母と二人三脚で記録に残してます。」

八尾というものづくりの町ならではの、職人同士で助け合う環境があるからこそ、こうしてランプ作りを続けていられるのだと別所さんは言います。
すでに100冊近くに上るというノートは、別所さんとお母さんだけでなく、多くの協力してくださった方々の努力の結晶なんですね。



全てが日本製という安心感

ガラス以外は自社で製造されている「Winged Wheel」のハリケーンランプ。
たくさんの異なる金型を駆使し、いくつもの工程を経て、ひとつひとつの部品が作られます。

「組み立ても含めると、約200工程くらいですかね。」

ハリケーンランプの柱部分を作る際には、内側と外側の部品を作り、それらを組み合わせてひとつの柱を作り上げます。
内側外側の部品それぞれに、絞る、ふちを切る、穴をあけるなどといった工程が必要となり、その工程ごとに異なる金型を使用します。

Winged Wheel ハリケーンランプ

見せて頂いた膨大な量の金型は、ひとつ100㎏を超えるものも珍しくなく、人力では動かせないものもあります。
工程ごとに、重量のある金型を入れ替え、機械を変え、コツコツと作業を重ねます。
その途方もない作業の積み重ねが、細部までこだわりの詰まったランプを生みだします。

さらに「Winged Wheel」のハリケーンランプは、その工程を手作業で行うものも多く、全く同じものはこの世にふたつと無い、唯一無二のランプとなります。

「お客様からいただいた言葉で一番印象的だったのが『 痛いところがない』って言われたんですよ。 触った時に。 」

針金や鉄線で加工してある部分や、手にあたる部分に、触れて痛いところがない。
実際にランプに触れて使用したお客様からの言葉は、目から鱗だったと話してくださいました。

Winged Wheel ハリケーンランプ

「『お客様が使うことを考えて作られているランプやね』って言ってくださって。うちのハリケーンランプの長い歴史の中で、先代たちが色々改良を重ねてきたという話を聞いてるので、嬉しかったですね。」

お客様の声やいろんな意見に真摯に耳を傾け、「良い物を作ろう」とやってきた事が、そういった結果につながる。
それがお客様に喜んでいただけると、こんなに嬉しいことはないと別所さんはおっしゃいます。



ここにしかないハリケーンランプ

細かなパーツひとつひとつに至るまで日本産のものを使用した、唯一の「日本製ハリケーンランプ」は、一時は5年待ちとなったほど注目度の高い製品です。
別所さんの努力のかいもあり、数年にもわたる入手待ちは解消されましたが、ひとつずつ手作りされるランプの希少性は変わりません。

Winged Wheel ハリケーンランプ

このたび、日本いいもの屋では、そんな希少な日本製ハリケーンランプを取り扱うことが出来る事となりました。

「灯りとしてだけでなく、ランプは趣向品としての役割が大きくなってきましたね。」

コロナ禍でおうち時間を楽しむ方が増え、同時にランプに興味を持つ方も増えたのだといいます。
オイルランプの炎の揺らめきに「癒し」を感じる。
直火での炎の灯りが必ずしも必要ではなくなった現代においても、ランプの持つ魅力は褪せません。

Winged Wheel ハリケーンランプ

「うちのランプには、お客様のことを考えて作り続けてきた歴史と、一番美しく安全に燃焼する不変の形があります。それを私は守り続けていきたいですね。」

いちばん美しく、かつ安全に炎が燃えるようにという探求の末にたどり着いた理想のフォルム。
職人達の情熱が息づく形その形は、100年もの長きにわたって守り継がれた現在でも変わらぬ存在感を放っています。

日本いいもの屋では、そんなデザインやブリキ素材の質感をより引き立てる、シルバーとブロンズの2色をご用意。

Winged Wheel ハリケーンランプ

屋内でも屋外でも馴染み、どこかレトロな雰囲気を放つ落ち着いた色味は、日本いいもの屋だけの限定カラーです。

日本で唯一の、何代にもわたって職人たちが守り継いだ日本製ハリケーンランプの魅力を、ぜひ手に取って感じてみてください。









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Winged Wheel 大正13年より大阪の八尾市でランプを作る「Winged Wheel」の新ブランド「FLAME SENSE」
日本のランプ製造メーカーが次々に廃業する中、「ランプの炎を絶やさないで欲しい」という先人たちの想いを受けてオールmade in Japanのランプを作り続けます。
歴史と伝統あるWinged Wheelのランプ作りのノウハウを生かした、機能性が高くデザイン性のあるランプをこれからも作り続けます。

※ 左のロゴをクリックするとブランド紹介ページへ移ります。




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